自炊代行とは

自炊代行サービスが登場したのは、スマートフォンの普及が背景にあり、ここ数年のことである。 行為そのものはスキャン代行なのだが、特に雑誌や書籍を裁断してデータ化することを”自ら吸い込む”ことから、自炊と呼ばれている。元々はネット用語である。 部屋の中で場所を取る紙の書籍や雑誌をデータ化して保存したい、いつでもスマホで手軽に読みたいという欲求を持つ人が増えたことが自炊代行サービスが登場したもう一つの背景である。 著作権法では、個人での利用に留める私的複製は認められている。 しかしながら、自炊代行サービスが横行するようになって、作家らが著作権を侵害されたとして提訴する事案が発生している。 業者による不特定多数の顧客を相手とした複製は私的複製に当たらないとの見解であり、実際の裁判でも原告側の主張が認められた判決もある。

自炊代行が提訴され、敗訴するケースが発生したことから、自炊代行サービスを提供する業者にて対策が行われている。 具体的には、著作権が切れているもの、著作権フリーのものなどに絞って自炊代行を行うという対象物の選別である。 と言っても一般読者には、古典などを除き著作権の有無など分かる由もないので、自炊代行会社のホームページなどでは、著作権に抵触する作家の一覧を掲載するなど対応を行っている。 現存作家、漫画家の作品は殆どが著作権に抵触する為、自炊代行サービスを利用する読者層はかなり減少してしまったと言える。 一方でアマゾンのキンドルなど電子書籍を格安で見られるサービスも普及してきており、自炊代行サービスの今後は明るいとは言えないのである。